プロペラの回転によるキャビテーション発生実験

プロペラの回転によるキャビテーション発生実験

オープンソースの数値計算ソフトウェア「OpenFOAM」を利用して、回転するプロペラ周りの流れ解析をおこないました。

右図のように円筒の中にプロペラを配置し、プロペラの回転速度を変化させることで、キャビテーションの発生の様子を調査しました。

モデル図と境界条件

AMI(Arbitrary Mesh Interface)機能により、プロペラ周囲のメッシュのみを回転させています。

流入と流出境界は圧力固定で、外側の円筒壁面は速度0としています。

解析条件

物性値

物理時間  :  0.5秒
乱流モデル : k-ε
重力     : なし

プロペラの回転速度

プロペラの回転速度は、0秒から0.3秒まで上昇し、0.3秒から0.5秒まで628.32[rad/s]で固定するように設定しました。

解析結果

流線の動画
表示色は速度です。

キャビテーションの発生位置の動画
(液相の割合が99%以下になった領域を表示しています。)表示色は圧力

まとめ

・プロペラの回転速度が速くなるにつれて、キャビテーションの発生領域が大きくなることが確認できました。
・0.07秒付近からキャビテーションが発生していました。この時点では、プロペラの回転速度は約147[rad/s]であり、プロペラ周囲で8[m/s]程度の流速が見られました。このときのキャビテーション数は3.07です。
・0.3秒でプロペラの回転速度は628.32[rad/s]に達し、プロペラ周囲で21[m/s]程度の流速が見られました。このときのキャビテーション数は0.45です。

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