CAEメールニュース(No.30-8)

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┃CAEメールニュース(No.30-8)                     2010.8.20┃
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Terrabyte Co.,Ltd.
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【1】今月のトピック
╋構造最適化シミュレーションツール「OptiStruct」紹介
【2】CAE技術情報
╋レオロジーとCAE
【3】CAEセミナー・イベント情報
【4】エッセイ
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└■ 構造最適化シミュレーションツール「OptiStruct」——————————

OptiStructはHyperWorksの解析モジュールの1つで、線形構造解析ソルバーを実装し、
単体で構造最適化をおこなっていただけるツールです。
本ツールによって、部品の軽量化や寸法最小化など、目的に合わせた最適設計を得る事が
可能となります。

─ HyperWorks~OptiStruct最適化セミナー~開催中────────────────
日 時:8月27日(金)・9月28日(火)13:30~17:00
会 場:株式会社テラバイト セミナールーム
参加費:無料
参加申込み受付中——>http://www.terrabyte.co.jp/hyper_semi/index.htm
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□特徴&機能———————————————————————–

これまで人の手による試作の繰り返しや構造解析によって検討されてきた検証が、
OptiStructを用いる事で、構造最適化のパラメータスタディを、ソフトウェアにより自動
で最適化する事が可能です。従来の手順と比較して以下のような様々なメリットが得られ
ます。
・設計時間の短縮
・コスト削減
・高度な構造最適化(品質の向上)    等
特に構造最適化については、固定概念にとらわれない新しい形状を得る事も可能となります。

●特徴
・HyperWorksの統一化された操作環境
┗HyperWorksは、全てのモジュールが共通した操作感で統一され、習得・作業負荷を
低減。
・HyperWorks内における充実した作業環境
┗モデル読込(HyperMesh)から最適化計算(OptiStruct)、結果評価(HyperView)までを、
全てHyperWorks内で実行可能
・多様な目的関数・制約条件などに対応した汎用
┗静解析、周波数応答、固有値解析など多様な目的関数や制約条件に対応
・トポグラフィー最適化、トポロジー最適化などの多様な最適化機能
┗寸法や形状の最適化に留まらず、トポグラフィー最適化やトポロジー最適化など多様
な最適化機能で設計を強力に支援

●機能
・寸法最適化
┗自動車部品などの様に板材によって構成される構造物に対して、部品ごとの板厚や断
面形状を最適化する機能です。
・フリー寸法最適化
┗場所によって板厚が変化する板材の構造物に対して、板厚分布を最適化する機能です。
自動車の薄板など、様々な板材に対し適応可能です。
・形状最適化
┗メッシュを切り直すことなく、モデルの表面節点を指定した条件に従って移動させる
ことにより形状を最適化する機能です。節点の移動はモーフィングと呼ばれる機能に
よりリメッシュすることなく任意の設定された方向へ移動が可能です。
(パラメトリック)
・フリー形状最適化
┗モデルの表面節点を自由に移動させることにより形状を最適化する機能です。
(ノンパラメトリック)
・トポグラフィー最適化
┗コストや質量を増加させることなく板材の剛性を高める方法としてビード、エンボス
などの加工があります。このビード、エンボスの配置や形状を最適化する機能です。
・トポロジー最適化
┗最初に設計領域を材料で満たし、想定される荷重に対して材料が必要な場所と不必要
な場所を要素密度コンターで表示する機能で、この結果を元に最適な形状を検討出来
ます。また、位相最適化とも呼ばれます。
例えば、リブ配置の検討で設計者の経験値に依存せず、解析に裏付けられた形状を得
る事が可能です。概念設計の段階で、軽量化のためのデザイン検討をドラスティック
におこなうことができ、従来とは異なる効率的で新しい部品形状を得る事が可能とな
ります。

続き——>詳細はホームページからご確認ください。
http://www.terrabyte.co.jp/Hyper/OptiStruct.htm

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└■ CAE技術情報 「レオロジーとCAE」——————————————–

前回はレオロジーについて簡単なご紹介をさせて頂きました。レオロジーが取り扱う範
疇は大変広いのですが、特に20世紀に入り急速な進歩を遂げたプラスチック材料とその成
形加工技術にとって不可欠な学問体系になっています。プラスチック材料は用途に応じて
非常に多くの種類が存在し、また、新しい機能を有する材料の開発によりこれまで存在し
なかった製品も実現させています。一方、プラスチックは所望の形状を得るために溶かす
⇒流す⇒固めるという操作が必用になり、材料物性と生産性、精度の再現性などを考慮し
て材料ごとに適切な成形加工法が選ばれます。微細発泡など加工プロセスで新しい機能を
付加する技術の開発も進められています。
上記状況下で新製品を短期間で開発するには材料のレオロジー特性と各種支配方程式を
組み合わせてコンピュータで数値解析し、予想問題点とその解決策を机上検討する工程、
すなわちCAE(Computer Aided Engineering)の適用がますます重要になってきています。
現在、プラスチック成形に関するCAEソフトはかなりありますが、操作上のエラーさえな
ければ必ず答えを出してしまいます。計算の仕組みを知らなくても操作はできますので便
利なのですが、やはり計算の仮定や適用限界などをある程度勉強しておくこと、ならびに
実際の成形で培われた経験などと照らし合わせて計算結果に対する判断力を養っておくこ
とがエンジニアとしての基本だと思います。このようにしておけばCAEソフトは大変強力な
ツールになります。特に、CAEソフトでは実験では得られない中間パラメータ、すなわち温
度、粘度、圧力などの分布を知ることができ、不良現象の解明などでメカニズムを構築す
るときに非常に有効です。
では、プラスチック成形CAEと汎用物質(例えば固体では金属材料、液体では水、油、空
気など)を用いたCAEとの大きな違いは何でしょうか。それは材料の物性値です。汎用物質
は長い歴史を通じて物性値が定まっていますが、プラスチック材料の種類は多岐に亘り、
カタログ値だけではわからない特性も存在します。物性値がプラスチックCAEソフトのデー
タベースに登録されている場合もありますが、新規材料が頻繁に開発される分野ではデー
タベース自体があまり意味をなさないこともあります。したがいまして、CAE解析を行う前
に、解析で重要と考えられる物性値が揃っているかどうかの確認や材料メーカ側との打ち
合わせ、場合によっては必用物性データを得るための実験を行うなどの工夫をすると必ず
いい結果が得られると思います。筆者の経験では材料物性値の計算精度への寄与は50%を
超えると考えています。

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└■ CAEセミナー・イベント情報—————————————————-

当社では解析ソフトをより有効にご活用いただくことを目的とし、各種セミナーを開催い
たしております。各ソフトの操作性や機能をご確認いただく場として、お気軽にお申し込
みください。

□  「FLOW-3D Users Conference 2010 in Japan」開催
日 程:2010年10月22日(金)
会 場:東京国際フォーラム
参加費: FLOW-3D/FLOW-3D CASTユーザ様:無料、一般:\30,000
申込み:http://www.terrabyte.co.jp/FLOW-3D/flow3d_8.htm

□  非線形構造解析ソフト「LS-DYNA」技術セミナー
「衝撃解析とゴム材料」(8/26 東京)
「有限要素法入門と衝撃・落下解析」(9/30 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/lsdyna/LS-DYNA_seminar1.htm

□  構造最適化シミュレーションツール「HyperWorks -OptiStruct-」最適化セミナー
(8/27・9/28 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/hyper_semi/index.htm

□  熱硬化性樹脂流動解析ソフト「NEPTAS」紹介セミナー (9/7 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/NEPTAS/semi.htm

□ LS-DYNA用プリポスト「eta/VPG」紹介セミナー&体験解析ワークショップ(9/8 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/VPG/VPG-seminar1.htm

□ 設計者のための熱流体解析ソフト「FloEFDシリーズ」
紹介セミナー&無料体験ワークショップ (9/9 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/FloEFD/EFD-seminar1.htm

□ 「基礎構造講座」
・「振動工学の基礎」(9/14・15 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/seminar/strcture_semi.htm

□ ハイエンド自由表面解析ソフトウェア「FLOW-3D」紹介セミナー   (9/16 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/FLOW-3D/flow3d-seminar1.htm

□ 鋳造/湯流れ凝固解析ソフト「FLOW-3D CAST」紹介セミナー   (9/17 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/FLOW-3DCast/flow3dCast-seminar1.htm

□ 電磁界解析ソフト「IES 電磁界ソフトウェア」 無料体験セミナー (10/6 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/IES/IES-seminar1.htm
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└■ エッセイ「野球と人生と」—————————————————–

ここ最近は多忙の為、ほとんど新聞を読めておりません。そんな中、先日目にした記事
に大きな感銘を受けましたので、ご紹介させて頂きます。
その記事は、元プロ野球選手の桑田真澄氏が提案された「野球を好きになる七つの道」と
いうものです。ここで述べられている内容は、基本的に野球に対するものなのですが、対
人関係やビジネスなどの根底に通じる点も多く含まれています。例を挙げますと、生活の
バランスを重視しながら様々な経験をする事で「感謝する心」「ひとを思いやる気持ち」
を身につける、理不尽な負の連鎖があれば、そこから離れて自分の身体と精神を守る(負
の連鎖への問題提起とも受け取れます)、ミスをなくす努力よりもミスから学ぶ、自分の
ミスを仲間に助けてもらいながら仲間のミスを自分が助けるなど、生活の上で至極普通の
事が述べられています。この提案の素晴らしい所は、効率にも配慮しながら、「人間」へ
の敬意を忘れていない点だと思います。
近年は「金を払っているのだがら」「仕事なのだから」など理由をつけ、他人を平気で侮
辱したり非道な行為を行ったりといった事が横行する、とても情けない世の中になりまし
た。しかし思いやりや感謝など、ごく当たり前のことの大切さをこのような著名な方が述
べられる事で、ふと自分自身を振り返る人がいてくれたら、とても素晴らしい事だと思い
ます。詳細は、このタイトルで検索して頂くと簡単に見つけられますので、そちらに譲り
たいと思いますが、新聞からはこのような経済誌やビジネス本とは異なる情報が得られ、
人間性を磨くのに有効な手段の一つだと思います。
ご自宅にある新聞に軽く目を通されるだけでも、新しい発見があったりしますので、普段
読まれていない方は手に取って目を通して頂くとよいかもしれません。

K.Kagami
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└■ 購読者アンケート ————————————————————

購読者様へCAEメールニュースについてのアンケートをお願いしております。
ぜひご協力ください。

http://www.terrabyte.co.jp/example/mailnews/mailnews_anq.htm

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━━━<編集後記>━━━━━━━━━━………………‥‥‥‥・・・・・・ ・ ・ ・
暦の上では立秋とは申しますが、まだまだ暑い日が続いています。
しかし、早いもので本メールニュースもリニューアルから半年ほど経ちましたました。
購読者様にはお楽しみいただけると幸いなのですが、いかがでしょうか。お時間がありまし
たら、アンケートにご意見などいただけると嬉しく思います。息抜き程度でぜひ、アンケー
トページへアクセスしてみてください。
E.Ikeda
・ ・ ・ ・ ・・・・・・‥‥‥‥………………━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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☆ 発行:(株)テラバイト 東京都文京区湯島3-10-7 NOVビル5F 編集担当:池田 絵美
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