この例題は、モーターバイクに乗る人体姿勢のAnyBody解析結果を示します。
3秒で0~100km/hの加速度により、最大筋活動量が受ける影響について検討することを目的とします。
また、加速度で乗る人に生じる力により、シートクッションの沈みが推定されます。
※OpenFOAMのmotorBikeチュートリアル付属データを使用しています。
① 人体姿勢の設定方法
「Human」という人体モデルテンプレートを使用します。
「Mannequin.any」の姿勢設定ファイル内で、モーターバイクに乗車した姿勢を設定するために、人体の各部位に対する角度を設定します。
※ 初期設定で、姿勢設定は、左右対称です。両側を設定する必要はありません。
② 接触面と加速度の追加
モーターバイク形状のSTLがあれば、AnyBodyにインポートが可能です。また、STLファイルがない場合も、「人体/モーターバイク」の接触面を定義することで設定が可能です。
「Environment.any」の環境設定ファイルの中で、シート、左右のステップ、左右のハンドルを追加します。
はじめに、接触面を作成してから、人体との接触条件を設定します。
設定されている人体ノードと、作成した表面ノードに「AnySphericalJoint」という球面関節条件を設定します。
骨盤とシートのジョイントには、沈みの計算のため、「FDK」という力依存運動力学ソルバーを有効にし、クッションの剛性を設定します。
最後に、バイクの加速度は、人体の質量中心に伴う力として定義されます。
③ 解析結果
逆動力学解析である「InverseDynamics」を実行すると、設定した姿勢を維持するために、人体筋肉活動等の結果が得られます。これらの状態で、加速中に最大筋肉活動は33%となります。
また、推定されたシートクッションの沈みは1.7mmとなります。
※ 比較値:起立姿勢は、13.8%となります。
下記のアニメーションは、加速中に各筋肉の最大活動量の変化とモーターバイク速度が表示され、加速度で生じる力を矢印として示します。
Media error: Format(s) not supported or source(s) not found
Download File: https://www.terrabyte.co.jp/AnyBody/exe-Any/wp-content/uploads/2019/10/AB_Case1_150116.mp4