粒子状の材料の搬送は、様々な業界の製造・成形工程に登場します。この際、搬送機器内部に死領域(デッドゾーン)が形成されたり、粒子にかかる力が強すぎ粒子がつぶれてしまう等の問題が発生する場合があります。これらの問題解決には、搬送機器内部でどのような現象が起きているか確認することがポイントになりますが、実測が難しいと実験ベースでの解決は難しくなります。
効果的な問題解決方法の一つとして、個別要素法(DEM)ソルバーの活用が挙げられます。DEMソルバーの場合、搬送機器内部の粒子挙動の可視化だけでなく、粒子や壁面に作用する圧力等も確認することができます。

 

以下に示すアニメーションは、個別要素方法(DEM)のソルバーであるEDEMを利用した、小麦のスクリュー搬送の事例です。スクリュー部のジオメトリには回転運動を定義しています。また、小麦のDEM粒子は、マルチ球体法で非球体形状を再現しています。回転するスクリューによって、小麦が搬送されている様子を確認することができます。

 

EDEMを活用することで、測定が難しい搬送機器内部の粒子の滞留状況や、粒子にかかる圧力、搬送に必要なトルク等を確認することが出来ます。