繊維状粒子のベルトコンベヤによる搬送解析
1. モデル説明
ベルトコンベヤによる粉末や粒子の搬送工程では、複数のベルトコンベヤを連結させて搬送するケースが多々あります。この際、粉末や粒子の形状や材料特性によっては、連結部分での飛び散りや、ベルト上に不均一に分布した状態で搬送されてしまう等の問題が生じてしまう場合があります。
特に繊維状の粒子は、球体状の粒子に比べ段差部分での挙動が予測し難くなります。個別要素法(DEM)の解析ソフトであるEDEMは、複数の方法で複雑な形状の粒子を定義することが出来ます。さらに、非球体粒子であっても入力する粒子パラメータは極めてシンプルです。また、EDEMには様々な物理モデルが実装されているため、ベルトコンベヤによる粒子の搬送も再現することができます。
2. 計算結果
以下に、繊維状態の粒子をベルトコンベヤで搬送した計算結果のアニメーションを示します。下段は、段差部分を拡大したアニメーションです。
3. まとめ
EDEMで解析することで、ベルトコンベヤの段差部分における繊維状粒子の挙動を確認することができます。
供給量と搬送速度に応じて、対象の粒子がベルト上を搬送される際の重なりや、偏りなく均一に配置されて搬送されるか等を確認する事ができます。
このため非球体粒子の搬送や選別等、製造にかかわる様々な工程をEDEMを利用する事で予測することができます。
