背景
エアー洗浄とは、埃や汚れ等に対して空気を吹き付けて取り除く洗浄方法である。今回のケースでは、ボトル内部にある埃を取り除くために、空気を流入して上部にある排出口から埃を排出する仕組みになっている。
モデル概要
- 汎用熱流体解析ソフトAcuSolveを使用して、ボトルのエアー洗浄解析をおこなった。
図1にモデル概要を示す。 - 初期時刻においてボトル内部に埃を模擬した質量粒子を配置し、空気を流入した時の質量粒子の運動を見た。
- 図2のように、空気を流入するノズルの長さを変えた2種類の計算をおこない、埃の運動の違いを見た。
- 計算は3次元-非定常-非圧縮でおこなった。
- 計算モデルは形状の対称性から1/4対称モデルとした。
計算条件
空気の流入流速:5 [m/s] 粒子の密度:1.5 [kg/m3]
計算時間:3 [s] 粒子の半径:0.2 [mm]
●解析結果
-質量粒子の運動(アニメーション)-
質量粒子の大きさは見やすくするために拡大している。
図3 ノズル-短い 質量粒子の運動
図4 ノズル-長い 質量粒子の運動
-質量粒子の運動の軌跡-
各初期位置ごとに質量粒子の運動の軌跡を示す。
図5 ノズル-短い 質量粒子の運動の軌跡
図6 ノズル-長い 質量粒子の運動の軌跡
-流速コンター図-
図7 ノズル-短い 流速コンター図
図8 ノズル-長い 流速コンター図
-流速ベクトル図-
図9 ノズル-短い 流速ベクトル図
図10 ノズル-長い 流速ベクトル図
-壁面付近の流速コンター図-
ボトル壁面から0.5[mm]の等値面における流速コンター図を示す。
図11 ノズル-短い 壁面近傍の流速コンター図
図12 ノズル-長い壁面近傍の流速コンター図
まとめ
- 埃の初期位置の違いによる運動の違いを確認できます。
- ノズルの長さの違いによる埃の運動の違いを確認できます。
- 壁面付近における流速分布を確認できます。
- ボトルに限らず、エアー洗浄解析を行うことができます。