受信電力と遅延スプレッド(都市シナリオ)

受信電力と遅延スプレッド(都市シナリオ)

1. 概要

 都市シナリオを解析した事例を紹介します。図1に評価対象を示します。オランダのアムステルダムにある市街地において、送信機から送信される電波を地図に赤線で表示されたルート上で評価しました。

図1 評価対象

2. 解析モデル

 図2に解析モデルを示します。グレーで表示されているのは市街地のビルです。地図と同様に赤線で表示されたルート上で解析結果を出力しました。表2に解析モデルの概要を示します。送信機の特性や評価地点の高さなどは測定環境と同様です。

図2 解析モデル

表2 解析モデルの概要

3. 測定結果と解析結果

 以下に測定結果と解析結果を示します。図3-1は受信電力を、図3-2は遅延スプレッドを、それぞれ示します。表3-1と表3-2はそれぞれの平均値と標準偏差です。なお、トンネル領域は無視します。

図3-1 受信電力

表3-1 受信電力の平均値と標準偏差

図3-2 遅延スプレッド

表3-2 遅延スプレッドの平均値と標準偏差

 受信電力は、測定結果と解析結果の相関がとれていて平均値も良く一致しています。遅延スプレッドは、測定結果と解析結果の相関が概ねとれていて平均値もほぼ一致しています。

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