Electroは伝送線路の回路パラメータを計算することができます。境界要素法による静電界計算を利用して、効率的に伝送線路のキャパシタンスや特性インピーダンスを計算します。
1 ストリップライン モデル2
モデル2は一対のストリップラインを、有限の面積を持つボリュームコンダクタで表したモデルで、図3-1に示すようにグラウンドで囲まれています。
2 モデル形状
解析モデルはストリップラインの2D断面をモデル化しています。コンダクタはボリュームコンダクタとしてリージョンを作成します。
【図1 解析モデル形状】
3 解析条件の設定
(1) 材料特性の設定
基板を比誘電率10の材料、コンダクタは比誘電率1200の材料にセットします。
【図2 誘電体の設定】
(2) コンダクタの設定
ボリュームコンダクタとして、コンダクタ番号1と2のコンダクタを設定し、周囲をグラウンドのサーフェスコンダクタとして設定します。
【図3 コンダクタの設定】
(3)境界要素
ソルバーはデフォルトの境界要素法を使用します。セルフアダプティブ法を使用するので、自動的にメッシュを細分割して解析します。図2-5に作成された境界要素分布を示しています。境界要素数は173です。
【図4 境界要素(1D要素)】
4 計算結果
キャパシタンス、自由空間キャパシタンス、自由空間インダクタンスおよび特性インピーダンスマトリックスを表1に示します。
【表1 出力マトリックス】
これから偶数および奇数モードのキャパシタンスなどを計算すると表2のようになります。
【表2 回路パラメータ】