HyperMeshのField機能は、外部ソルバーの結果を異なるメッシュにマッピングする場合やソリッド要素の結果をシェル要素にマッピングする場合などに利用できます。
JMAGから出力したNastranファイル形式の温度分布を、HyperMeshのField機能でソリッド要素からシェル要素にマッピングし、Opristructで熱応力解析を行った事例を紹介します。 鋼板の高周波焼き入れ解析の事例です。図 1に解析モデルを示します。コイルに10kHzの高周波電流を通電し、ワークを移動させながら加熱します。図 2に最終時刻におけるワークの温度分布を示します。
JMAGの多目的ファイル出力ツールで温度分布をNastranファイル形式で出力します。
温度分布をソリッド要素からシェル要素にマッピングするには、HyperMeshのField機能を利用します。手順は以下の通りです。(図 3参照)
① HyperMeshにNastranファイルをインポートします。温度は荷重条件として読み込まれます。
② ソリッド要素の中立面にシェル要素を作成(またはインポート)します。
③ Field機能を適用し、シェル要素に温度荷重をマッピングします。
図 4に示すようにマッピング前後で同様の温度分布となることが確認できます。
境界条件として、温度分布と鋼板の両端に拘束条件を与えて、Optistructで熱応力解析を行います。
図 5に相当応力分布を示します。