Mat. Curve Modeller 概要
Mat. Curve Modeller は 材料データの作成に特化したツールです。
現在のバージョンでは、樹脂材料をターゲットとしています。樹脂材料の試験結果(応力-ひずみ関係)を MAT_024、MAT_124、MAT_SAMP-1 用に作成することができます。
SAMP 構成則のクセを理解したソフト
Mat. Curve Modeller とは、樹脂材料用データ「応力-ひずみ関係」を効率よく、精度よく作成するために開発されたソフトウェアの総称です。前身となったのは、当社の材料データ作成業務に10年以上活用してきた歴史あるソフトウェアです。しかし、実行方法は複雑で、拡張性も乏しかったため、機能整理、リファクタリングを行い Mat. Curve Modeller として再構築しました。特に、樹脂材料用構成則 SAMP の材料データ作成では、SAMP 降伏曲面を推定する機能を有し、その機能が出力する結果を適切に解釈することで、高品質な材料データを提供することができます。SAMP 構成則の癖を理解しているからこその品質の良さはMat. Curve Modellerの大きな特徴です。
●4種の機能(STDF/APPRX/SAMP/ASSC2)が組み込まれています。
STDF/APPRX/SAMP で出来ること
- 樹脂材料データ(静的)を試験結果から作成
・材料試験結果(公称応力-公称ひずみ曲線)からMAT_024/LAW36データ作成
・材料試験結果の原点補正、ヤング率同定、降伏点評価も可能 - 樹脂材料構成則 MAT_SAMP-1/LAW76を作成
・SAMP-1の降伏曲面の確認機能で、妥当なデータ作成を支援 - 鋼材のMAT_024/LAW36を作成
・入力は降伏点、引張強度(ともに、JIS規格などから取得)の2点のみ
・推定式によって、静的、動的データ作成が可能
ASSC2で出来ること
- 樹脂の白化による破壊をモデリングするために必要な塑性ポアソン比を同定可能
・TBオリジナル機能(特許)
・塑性ポアソン比のフィッティング機能(α版)
・塑性ポアソン比を考慮した相当応力-相当塑性ひずみ関係の調整
Mises構成則用SSカーブをSAMP用SSカーブに変換(逆も可能)
白化箇所の予測(塑性ポアソン比を考慮することで可能)
ヘルメットの衝突試験
衝突前
衝突後
衝突前
衝突後
衝突前後で、形状に差異は見受けられない
黄色〇箇所に体積塑性ひずみが見られる
↓
ヘルメット表面に白化が生じている
再度の衝突では、衝撃エネルギーの吸収は期待されない
↓
ヘルメット表面に白化が生じている
再度の衝突では、衝撃エネルギーの吸収は期待されない
Mat. Curve Modellerのライセンス(2024/04時点)
当社のCAE技術情報サイト“Discover CAE”では、 Mat. Curve Modeller の詳細を解説した連載コラムを掲載しています。併せてご覧ください。
開発者コラム Vol.1
開発者コラム Vol.2
開発者コラム Vol.3
開発者コラム Vol.4