OpenFOAM®では、パッシブスカラーを考慮した解析が可能です。
本事例では、図1に示すような計算領域において、液体中の汚染物質濃度をパッシブスカラーで表現して解析をおこないました。
パッシブスカラーとは、流況に影響を与えないスカラー量のことです。例えば、流体に何らかの物質が溶けているとき、その溶けている物質が流体の密度や粘性に及ぼす影響が無視できる場合は、解けている物質の濃度をパッシブスカラーとして扱うことが可能です。

液体は、図2に示すように2か所から流入させました。一方からは汚染されていない液体を流入させ、もう一方は汚染された液体を流入させました。
流入させる液体中の汚染物質の濃度は、図3に示すように変化させました。


●解析結果
解析結果の動画を示します。
動画1はコンター図、動画2はパーティクルによって可視化しています。
表示色は汚染物質の濃度です。