降圧チョッパ

降圧チョッパ

1. 概要

 降圧チョッパを解析した事例を紹介します。初めに一般的な降圧チョッパの回路モデルとその計算結果を示し、続いて回路のパラメータを変えたときの計算結果について示します。

2. リファレンスモデル

 図1(a)にPSIMの回路図エディタで作成した一般的な降圧チョッパの例を示します。ここではこのモデルをリファレンスモデルとします。

図1(a) 

 リファレンスモデルの計算結果を図1(b)に示します。20Vの直流電圧の入力に対して降圧された10Vの直流電圧が出力されることがわかります。定常状態になるまで8~10msec程度かかっています。

図1(b) 

3. キャパシタの除去

 リファレンスモデルからキャパシタを除去した回路を図2(a)に示します。

図2(a) 

 この回路の計算結果を図2(b)に示します。出力電圧が振動していることが確認できます。

図2(b) 

4. 制御周波数の変更

 リファレンスモデルの制御周波数を50kHzから2kHzに変更した回路を図3(a)に示します。

図3(a) 

 この回路の計算結果を図3(b)に示します。この場合も出力電圧が振動していることがわかります。

図3(b) 

5. 制御電圧の変更

 図1(a)の降圧チョッパの制御電圧を0.5Vから0.2Vに変更した回路を図4(a)に示します。

図4(a) 

 この回路の計算結果を図4(b)に示します。20Vの直流電圧を入力に対して、リファレンスモデルよりもさらに降圧された約4Vの直流電圧が出力されることがわかります。

図4(b) 

6. まとめ

 一般的な降圧チョッパの回路モデルとその回路パラメータを変えた場合のPSIMによる計算結果を示しました。PSIMを使用すると回路パラメータの変更に対する回路の応答が簡単に得られます。

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