CAE Q&A
~非線形解析を実施する際の参考図書~

CAE Q&A<br>~非線形解析を実施する際の参考図書~

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~非線形解析を実施する際の参考図書~

CAEの実務に役立つ技術情報をQA形式で解説するコーナー



Question:

 材料非線形、大変形、接触問題、衝撃問題の解析を実施したいのですが、参考となる教科書を教えてください。

Answer:

 有限要素法による非線形構造解析に関する参考書として、次の書籍をお勧めします。

【有限要素法】
(1)小寺秀俊『塾長秘伝 有限要素法の学び方!設計現場に必要なCAEの基礎知識』日刊工業新聞社 2011年
(2)石川博幸,青木伸輔,日比学『解析塾秘伝 有限要素法のつくり方!FEMプログラミングの手順とノウハウ』日刊工業新聞社 2014年
(3)東町高雄『有限要素法のノウハウ』森北出版 1993年
(4)三好俊郎『有限要素法入門_改訂版』培風館 1994年
(5)吉野雅彦『Excelによる有限要素法入門』朝倉書店 2002年 

 これらの参考書で有限要素法の基本的な内容が理解できます。(1)には、有限要素法の基本的な考え方から衝撃解析に用いる動的陽解法の基礎までの説明があり、計算手法の理解を深めるには掲載されている例題を自ら作成して確認するといいでしょう。(2)にはVBAを使用した例題が紹介されています。

【材料モデル 弾塑性材料】
(6)小坂田宏造『応用塑性力学 弾塑性変形の力学と有限要素解析』培風館 2004年
(7)富田佳宏『弾塑性力学の基礎と応用』森北出版 1995年
(8)吉田総仁『弾塑性力学の基礎』共立出版 1997年 

 塑性変形は材料非線形の一つで、金属加工などにおいて重要です。引張試験などから得られた加工硬化特性を入力データに変換して解析に使用する際、弾塑性力学の知識が求められます。(8)は弾性体の復習から等方性弾塑性構成式の導出までが示されていて、プレス加工を題材とした例題も掲載されていて大変参考になります。

【材料モデル 超弾性材料(ゴム)】
(9)石川覚志『解析塾秘伝 ゴムの有限要素法の学び方!超弾性体の基礎理論と実践』日刊工業新聞社 2015年

 ゴムなどの超弾性材料は非線形の弾性変形を生じ、ほぼ非圧縮である事が知られています。これらを表す構成式が(9)に紹介されています。



【大変形問題および接触】
(10)石川覚志『解析塾秘伝 非線形構造解析の学び方!超弾性体の基礎理論と実践』日刊工業新聞社 2012年

 ※飛び移り座屈などの大変形挙動には、回転を伴った変形による剛性の変化が大きく影響します。(10)では、回転する棒を例にあげて簡潔な説明がなされています。また、接触計算の手法が棒の接触の簡単な例題を用いて解説されています。

【衝撃問題】
(11)日本機械学会編『衝撃破壊工学』技法堂出版 1990年
(12)石川信隆,大野友則,藤掛一典,別府万寿博『基礎からの衝撃工学 構造物の衝撃設計の基礎』森北出版 2008年

 衝撃解析では、応力波の伝播を計算するため、応力波について理解することは、解析条件・解析結果を理解するうえで助けになります。また、材料強度のひずみ速度依存性を考慮することも重要です。

 (11)および(12)では、応力波の伝播・反射について1次元の基礎的な問題を例に解説されています。また、ひずみ速度依存性についても解説されていて、モデル化の助けになります。





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