OpenFOAMカスタマイズ レーザ照射熱源モデル
レーザ溶接・溶断の解析に必要となるレーザ照射熱源モデルの概要と、OpenFOAMへの適用事例を紹介します。
レーザ照射熱源モデル
レーザ溶接では、レーザの出力が大きい場合、レーザ光線が材料表面で反射を繰り返し、材料の溶融・蒸発が促進されることでキーホールが生成されます。このレーザー溶接に特徴的な現象を解析するには、レーザの多重反射、すなわちレーザ光線の追跡が必要になり、計算負荷が非常に高い解析となるためレーザ光線追跡アルゴリズムを並列化しています。
レーザ溶接解析では、レーザの出力やレーザ光線の直径、方向、材料の液相線・固相線温度、蒸発反発力など複数のパラメータを設定ファイルに記述して解析条件を設定します。
また、レーザ照射により固体金属が液体に相変化し、溶けた金属が固体に相変化します。したがって、レーザ溶接では相変化を考慮するため、凝固・融解モデルが同時に使用されます。凝固・融解モデルでは、合金などで生じるいわゆるMushy領域内での流動抵抗を、運動量保存式に考慮できます。
OpenFOAM レーザー溶断解析
以下に軟鋼のレーザー溶断解析の例を示します。
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