水中爆発による鉄筋コンクリート版の破壊挙動の検討

水中爆発による鉄筋コンクリート版の破壊挙動の検討

解析概要
構造-流体連成解析による数値シミュレーションを行い、水中爆発による鉄筋コンクリート版(RC版)の破壊挙動特性を検討します。また、空中爆発による破壊挙動特性(文献[2])との比較を行います。

解析モデル
RC版をソリッド要素、爆薬,水をEuler要素でモデル化しています。(文献[3])

解析設定
爆薬はH51モデル(ペントライト51g)とし、モデルの圧力計算にはJWL(Jones-Wikins-Lee)の状態方程式を使用します。水については圧縮性を考慮し,GRUNEISENの状態方程式を使用します。

 

解析結果(水中爆発)
水中爆発によるRC版の破壊挙動を示します。水中爆発の場合では水の拘束効果による強大な圧力によりRC版はせん断破壊されています。

 

 

解析結果(空中爆発)

空中爆発によるRC版の破壊挙動を示します。空中爆発の場合ではRC版上下面にクレータ及びスポール破壊とひび割れが生じます。

空中爆発によるRC版の破壊挙動

 

まとめ
水中爆発による荷重は、水の拘束効果により空中爆発に比べて強大であり,RC版の破壊状況は大きく異なることを示しました。

参考文献
[1]星名博文,丹羽一邦,川端昌史,眞鍋慶生 日本機械学会 第20回計算力学講演会 CMD2007 FEM数値シミュレーションによる水中爆発鉄筋コンクリート版の破壊挙動の検討
[2]丹羽一邦,藤掛一典,鉄筋コンクリート版の衝撃爆破破壊シミュレーション,第7回構造物の衝撃問題 に 関するシンポジウム講演論文集,2004年11月
[3]森下政浩他,接触爆発を受ける鉄筋コンクリート版の損傷,構造工学論文集 Vol. 46A,2000年3月

 

 

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