CAEメールニュース(No.30-11)
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
┃CAEメールニュース(No.30-11) 2010.11.22┃
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
Terrabyte Co.,Ltd.
╋INDEX━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【1】今月のトピック
╋プレス成形シミュレーション「JSTAMP」紹介
【2】CAE技術情報
╋CAEシステムのV&V
【3】CAEセミナー・イベント情報
【4】エッセイ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌┐
└■ プレス成形シミュレーション「JSTAMP」—————————————-
●設計者向けのプレス成形シミュレーションツール 「JSTAMP/NV」
JSTAMP/NVは、設計者向けのプレス成形シミュレーションツールです。
わかりやすく操作性の高いインターフェースと高精度な解析機能を実装し、高度なプレ
ス成形解析を設計者の手でおこなっていただくことが可能です。
●逆解析プレス成形シミュレーションツール 「JSTAMP/LT」
JSTAMP/LTは、製品形状からブランク展開をおこなうことができるプレス成形専用のシ
ミュレーションツールです。
※JSTAMP/NVには、JSTAMP/LTの機能が含まれております。
□「JSTAMP/NV」——————————————————————-
JSTAMPは、実工程の流れに則したわかりやすい日本語インターフェースを備え、解析未経
験者でも、容易にお使いいただけるソフトウェアです。
【特 徴】
1 わかりやすく扱いやすいインターフェース
・日本語インターフェースによる整理された画面構成。
・プレス工程専用のプロジェクト管理パネルをテンプレートにて準備しております。
・多岐にわたるプレス工程や成形条件に対応しております。
2 充実したプリプロセッサ
・メッシュジェネレータ。オートメッシュの作成機能を実装しております。
・プレス成形専用の各種設定画面を実装し、各種条件設定をプルダウンメニューでの選
択や数値の直接入力にて設定する事が可能です。
・材料データベース。約100種類の鋼板やアルミの材料データベースをご利用いただけ
ます。
3 充実した結果評価
・直観的なアイコン。解析結果専用の評価機能アイコンを採用し、われ、しわ、スプリ
ングバックなど、評価したい内容に対する直接的な結果表示が可能です。
・マルチウィンドウによる結果評価の表示。複数の評価画面を同時に表示させたり、ア
ニメーションを連動させる事ができます。
【機 能】
●評価アイコンを用いたプレス専用の各種評価機能
┗専用の評価アイコンによって、プレス成形の観点から直接的に結果をご確認いただく
事が可能です。
●ブランクライン展開機能
┗製品形状から高精度なブランク形状を予測可能です。
●トリムライン展開機能 ※オプション
┗製品形状とダイフェース形状から、トリムラインの予測をおこないます。
●スプリングバックを含めた形状評価機能 ※オプション
┗製品データ(CAD)と解析結果(FEM)の比較によって、解析結果と設計値との比較を
おこなう事で、プレスの妥当性を確認する事が可能です。
●吉田・上森モデル ※オプション
┗高精度なスプリングバック解析を実現する、“吉田・上森材料モデル理論”をベース
にした解析モジュールをご利用いただけます。
続き——>詳細はホームページからご確認ください。
http://www.terrabyte.co.jp/JSTAMP/JSTAMP_NV.htm
□「JSTAMP/LT」——————————————————————-
JSTAMP/LTは短い解析時間で製品形状からおおよそのブランク形状を得ることが可能で、
試作や複雑な解析をおこなう事なく、ブランク形状の予測や費用の見積もりなどにご利用
いただけます。
【特 徴】
1 設計初期に最適なブランク形状予測と成形性評価機能
・JSTAMP/LTの逆解析ソルバーは、以下の機能を実装しており、設計初期において形状
のあたりをつけるのに最適です。
2 高速計算・高精度
・HYSTAMPによるJSTAMP/LTの解析結果は、LS-DYNAをソルバーとするJSTAMP/NVの結果と
比較しても、遜色のないものを得る事が可能です。
【機 能】
●ブランクライン展開機能
┗製品形状からブランクラインの展開を予測する事が可能です。
●トリムライン展開機能
┗製品形状からトリムラインの展開を予測可能です。
●成形性の評価機能
┗ブランクライン展開によって予測した形状に対して、成形を実施した際の成形性評価
をおこなっていただく事が可能です。
続き——>詳細はホームページからご確認ください。
http://www.terrabyte.co.jp/JSTAMP/JSTAMP_LT.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌┐
└■ CAE技術情報 「CAEシステムのV&V」——————————————-
製品やサービスを生み出すシステムの品質管理・保証の規格、IS09001の導入以来、CAE
システムの信頼性確保のための、V&V(Verification:検証とValidation:妥当性確認))
の要求がたかまりつつある。この背景にはCAEシステムの技術進歩に伴い、従来からあった
数値風洞等に加え、実験の代替手段としてのCAEの使用がさらに拡大・加速していること、
加えてCAEシステムの巨大化に対応した、品質保証制度確立のニーズ増大があると云われて
いる。これに対し、わが国では機械学会、計算工学会、原子力学会等でV&Vプロセスの標準
化が進められており、国外ではASME(米国機械学会)では、計算固体力学(2006年)、CFD及び
計算熱伝達に対する指針(2009年)、基準を発行し、OECD/NEA(経済協力開発機構/原子力機
関)では、原子力安全分野へのCFD適用の良好事例ガイドライン(2007年)を発行している。
●V&Vの定義
IS09001では、製品やサービスが正しい方法で提供されていることの確証を検証と定義し、
また要求・目的を満足することの確証を妥当性確認と定義している。CAEの場合、計算固体
力学分野のV&V指針であるASME V&V10では、計算モデルが、基礎を構成する数理モデルとそ
の解を、正確に表現していることを判断するプロセスを検証とし、モデルの使用目的の観
点から、そのモデルがCAEでシミュレーションしようとしている物理現象をどの程度まで正
確に表現できるかどうかを判断するための検証プロセスを妥当性の確認としている。
●ASME V&V10によるV&Vのプロセス
検証の目的は、使用目的に対応して策定した数値モデルが、正しくCAEにおいて、
コンピュータ上でコード化されていることを確認することであり、計算誤差の評価作業等、
CAEの中で完結するプロセスである。これに対し、妥当性確認では、従来のシミュレーショ
ン結果と実験データの比較評価のほか、妥当性が確認済みの数理サブモデルを用いた検討
により、数理モデルが適切に策定されていることを確証し、適切度を定量化することであ
る。V&Vが重要になる実世界の物理体系は、本質的に複雑である。ASME V&V10では、これに
対処するCAEでコード化された数値モデルの検証方法の体系を説明するために、車両の衝突
モデルを事例に、車両全体を最上位のシステムとし、その下位にシステムを構成する
フレームと駆動系のアセンブリ、次にフレームのサブアセンブリ、さらに鋼製支柱等の部
品レベルまで続く、階層体系で妥当性の確認を行うことを示している。ここでは、車両全
体、並びにより低いレベルに対するモデル化と要件は、この車両の衝突モデルの使用目的
に応じて異なったものになる。
この体系により、階層の最下層(すなわち、部品のレベル)から始めて、階層の各レベルで
の物理現象を、モデルの使用目的に応じて、数値モデルの妥当性を、ボトムアップ・アプ
ローチで確認していく。部品レベルの現象には、変形、固有振動数、座屈荷重のような基
本挙動が含まれ、構成要素のいくつかの物理応答は単一物理現象で代表するが、これより
上の階層では、基本挙動に加えて、ボルト結合や溶接結合の影響のような、下位のレベル
にある要素間の相互作用の効果を考慮する必要がある。
このような、階層的妥当性確認作業では、試験実施によるデータとの比較、評価に加え、
これまでに妥当性が確認された下位レベルのサブモデルを結合して利用できるとしている。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌┐
└■ CAEセミナー・イベント情報—————————————————-
当社では解析ソフトをより有効にご活用いただくことを目的とし、各種セミナーを開催い
たしております。各ソフトの操作性や機能をご確認いただく場として、お気軽にお申し込
みください。
□ 非線形構造解析ソフト「LS-DYNA」技術セミナー
「LS-DYNAの有限要素法基礎知識」(11/25 東京)
「有限要素法と樹脂材料製品の衝撃・落下解析」(12/16 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/lsdyna/LS-DYNA_seminar1.htm
□ 2010日本ダイカスト展示会 出展 (11/25-27 横浜)
http://www.terrabyte.co.jp/10_Event/casting.html
□ 電磁界解析ソフト「IES 電磁界ソフトウェア」 無料体験セミナー (12/1 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/IES/IES-seminar1.htm
□ 株式会社JSOL主催 LS-DYNA & JSTAMP フォーラム2010 (12/1・2 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/10_Event/DYNA_user2010.htm
□ 熱硬化性樹脂流動解析ソフト「NEPTAS」紹介セミナー (12/7 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/NEPTAS/semi.htm
□ 設計者のための熱流体解析ソフト「FloEFDシリーズ」
紹介セミナー&無料体験ワークショップ (12/9 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/FloEFD/EFD-seminar1.htm
□ 鋳造/湯流れ凝固解析ソフト「FLOW-3D CAST」紹介セミナー (12/10 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/FLOW-3DCast/flow3dCast-seminar1.htm
□ ハイエンド自由表面解析ソフトウェア「FLOW-3D」紹介セミナー (12/17 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/FLOW-3D/flow3d-seminar1.htm
□ 「基礎構造講座」
・「振動工学の基礎」(12/21・22 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/seminar/strcture_semi.htm
□ LS-DYNA用プリポスト「eta/VPG」紹介セミナー&体験解析ワークショップ(1/12 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/VPG/VPG-seminar1.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌┐
└■ エッセイ「冬は苦手です」—————————————————–
週末は暖かかったですが、先週位からでグッと寒くなってきました。
試しに、今流行の保湿性を高め保温するというTシャツを購入しました。
見た目:“T”と主張しています。
着心地:特にこれを言って。
保温性:なんとなく暖かい気がするような、しないような・・・。
これは自らプラシーボ効果に片足を入れているためなのかは分かりません。もっと本格的
に寒くなればより実感できるのでしょうか?楽しみです。
なお、効果には個人差がありますので悪しからず。
S.Koga
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌┐
└■ 購読者アンケート ————————————————————
購読者様へCAEメールニュースについてのアンケートをお願いしております。
ぜひご協力ください。
http://www.terrabyte.co.jp/example/mailnews/mailnews_anq.htm
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
━━━<編集後記>━━━━━━━━━━………………‥‥‥‥・・・・・・ ・ ・ ・
霜月とは申しますが、11月も終わりに近づきだいぶ寒くなりました。つい先日までわりと暖
かい日が続いていたと思い、やっとこの時期になって衣替えを済ませたところ。気づけば街
中はもうクリスマスイルミネーションが。。。寒いハズです。風邪をひかないように気をつ
けましょう。
E.Ikeda
・ ・ ・ ・ ・・・・・・‥‥‥‥………………━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ 本情報は、予告無く変更される場合があります。最新情報に関してはテラバイトHP
からご確認ください。http://www.terrabyte.co.jp
☆ 掲載されている会社名・製品名は、各社の登録商標または商標です。
☆ 掲載記事の無断転載を禁じます。文中の商標等は各社に属します。
☆ 発行:(株)テラバイト 東京都文京区湯島3-10-7 NOVビル5F 編集担当:池田 絵美
☆ 発行者Webサイト: http://www.terrabyte.co.jp
☆ Copyright(c) Terrabyte Co.,Ltd
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━