CAEメールニュース(No.2014-08)
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
┃CAEメールニュース(No.2014-08) 2014.8.20┃
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
Terrabyte Co.,Ltd.
╋INDEX━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【1】今月のトピック
╋樹脂流動解析ソフトSimpoe-Mold キャンペーン2014のご案内
╋汎用プリポストシステム「HyperMesh」のご紹介
【2】CAE技術情報
╋波動現象入門講座 20回目 固体中を伝播する波動(その6)
【3】CAEセミナー・イベント情報
【4】エッセイ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌┐
└■ Simpoe-Mold キャンペーン2014実施中!—————————————-
★Simpoe-Mold 基本パック半額相当お値引き価格にて、ご提供中!
対象はSimpoe-Mold 全パッケージの新規購入・追加購入・アップグレード
詳細は当社までお問合せください。
http://www.terrabyte.co.jp/Simpoe/simpoe_CA2014.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌┐
└■ 汎用プリポストシステム「HyperMesh」—————————————–
●HyperMeshは構造解析のための有限要素法モデル、ならびに有限差分モデルを高速かつ
効率的に作成する汎用プリ・ポストシステムです。多彩なメッシュ作成が可能で、他に
類を見ないスピードとフレキシビリティがあり、大規模で複雑なモデルでも優れたグラ
フィクス処理と操作性を有します。
□主な機能————————————————————————
【機 能】
・形状クリーンアップ ・高速自動メッシュ作成
・メッシュの自動クリーンアップ ・自動四面体メッシュ作成
・CAD中立面の自動作成 ・自動六面体メッシュ作成
・メッシュデータからのサーフェス作成 ・モーフィング
・形状データへの荷重環境条件の設定 ・モデルの検証
・コネクターと溶接要素自動作成 ・貫通チェック
・マクロメニューのカスタマイズ ・CFDメッシュ
・梁の断面性能の算出 ・モデルブラウザ
・複合材のセットアップ ・フローメッシング
・シュリンクラップ メッシング
●CADインターフェース
┗CATIA, SolidWorks, NX, PDGS, Pro/ENGINEER, VDAFS, Tribon, ACIS, DXF, IGES,
JT, Parasolid, STEP
* CATIA V5に関しては別途ライセンスが必要です。
●ソルバーインターフェース
┗Altair HyperForm, Altair OptiStruct, Altair RADIOSS, Altair HyperXtrude,
ABAQUS, Actran, ANSYS, CFD, Deform, LS-DYNA, MADYMO, MARC, Moldflow,
NASTRAN, PAM-CRASH, PERMAS, SAMCEF
企業様独自のソルバインターフェース開発対応
続き——>詳細はホームページからご確認ください。
http://www.terrabyte.co.jp/Hyper/HyperMesh.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌┐
└■ 波動現象入門講座 20回目 固体中を伝播する波動(その6)
今回は前回の続きとして、表層地盤内を鉛直方向に伝播する地震波の挙動を考えます。
一般に地下の地質構造は均質でなく、また地表面も任意の形状をしているので、通常、地
盤中の地震波の伝播は非常に複雑になります。ここでは、表層地盤での地震波の基本的な
挙動を把握するために、現実の地盤に対する最も簡単なモデルとして、それぞれ均質等方
な弾性体である、水平地表面を持つ厚さhの表層地盤と半無限厚さの深部地盤からなる2層
地盤系を考えます。表層地盤を地層1、深部地盤を地層2とします。下方の深部地盤から入
射地震波である実体波(S波(せん断波)またはP波(圧縮波) )が、地層に対し垂直に上方へ
伝播するとして、地盤内の1次元的な変位の分布を考えて見ます。実際にはS波もP波も同
じ取り扱いになるので、以下ではS波だけを考えます。
下方から入射する地震波の波形はフーリエ級数展開して、異なる振動数を持つ三角関数
の重ねあわせとして表すことができます。波動方程式が線形の場合、この級数の異なる振
動数の項ごとに波動方程式の解を求め、その結果を重ね合わせて、入射地震波に対する解
を得ることができます。そこで、簡単のために代表的な振動数として項を一つ選んで入射
波とし、その振幅をA とします。このとき、表層地盤と深部地盤との境界面において、入
射波と同じ振動数を持つ振幅Eの透過波と振幅Fの反射波が生じます。境界面における境界
条件を考慮すると、詳細は省きますが、入射波の振幅に対する透過波の振幅の比E/Aと入
射波の振幅に対する反射波の振幅の比F/Aが、次のように得られます。
E/A=2/(1+α), F/A=(1-α)/(1+α)
ここに、α=ρ’ V ‘/ρV で、ρ’,ρ, V ‘, V はそれぞれ、表層地盤と深部地盤の密度
とS波速度です。αは表層地盤と深部地盤間のインピーダンス比と呼ばれています。通常、
地盤の違いによる密度の差異はあまりないので、インピーダンス比αは近似的にS波速度
の比V ‘/V と考えることができます。なお、S波速度は地盤が硬質であるほど大きくなり
ます。
一般に深部地盤の方が表層地盤より硬質であるので、0<α<1 となります。したがっ
て、深部地盤から表層地盤へ境界面を横切って地震波が伝播する場合、E>A となり透過
波は増幅されます。反射波は入射してきた方向へ戻り、再度上方へ伝播してくることはあ
りません。境界面を透過したS波は、上昇して地表面に到達し、空中へ波が伝わることは
ないので、すべてのエネルギが反射波として下方へ戻ります。そして、地表面では境界条
件により入射波と反射波の振幅が等しくなり、そこでの揺れの振幅は両者の和で、入射波
の2倍になります。次にこの反射波は表層地盤を下向きに伝播し、下方の境界面で再び反
射と透過が生じます。今度は軟らかい地盤から硬い地盤へ入射するので、上向きの場合と
は異なりα>1 となり、このとき0<E/A<1 , -1<F/A<0 (すなわち|F/A|<1 ) と
なります。F/A が負であることは、入射波に対して透過波の位相が180度ずれていること
を意味しており、反射波の方はE/Aが正で入射波と同位相になります。この結果、入射波
の振幅より小さい反射波と透過波が生じますが、反射波は再び地盤内を上昇して行きます。
これが繰り返されるので、硬い深部地盤から軟らかい表層地盤へ入射したS波は表層地盤
上面と下面の間を何度も反射して、地震波のエネルギの多くが表層地盤内に留まることに
なります。こうして、軟らかい表層地盤では入射地震波の振幅は増幅され、また地表面に
おける揺れは、地表面に入射する入射波の2倍の振幅をもつので、地表面で大きな揺れが
起こります。
実際の地震動の波形は、フーリエ級数展開すると、いろいろな振動数を持つ正弦波の重
ねあわせであると考えることができます。横軸に振動数、縦軸に各フーリエ成分の振幅を
表示したものはフーリエスペクトルといわれます。これをみると、もとの地震波がどのよ
うな周波数を持つ正弦波の成分(フーリエ成分)から構成されているかが容易にわかります。
地表面を持つ最上層の地層では、正弦波が鉛直方向に伝播するとき、地表面で運動が拘束
されないために、常にそこで最大振幅を持つことがいえます。表層地盤の厚さがh である
とき、特に波長λ=4h の正弦波に対しては、地表面が腹、表層地盤の下面が節になりま
すので、下面と地表面の間で増幅率が無限大になり、共振が起こります。入射地震波にこ
の波長λ= 4h, すなわちこれに対応する角振動数ω=2πV/λ= πV/(2h) (VはS波速度)
のフーリエ成分が含まれていると(一般には、奇数n=3, 5,… に対する高次フーリエ成分
λ=4h/n, ω=nπV/(2h) に対しても)、共振が起こり地表面で大きな揺れが生じるこ
とになります。これは四分の一波長則として知られています。
現実の地盤ではいろいろな原因で減衰があるため、上述の地震波の増幅は幾分抑えられ
ることになります。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌┐
└■ CAEセミナー・イベント情報—————————————————-
当社では解析ソフトをより有効にご活用いただくことを目的とし、各種セミナーを開催い
たしております。各ソフトの操作性や機能をご確認いただく場として、お気軽にお申し込
みください。
□ ブロー成形・樹脂シート熱成形プロセス解析ソフトウェア
「BlowView」/「FormView」紹介セミナー (8/26・9/24 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/BlowView/seminar1.htm
□ 汎用熱流体解析ソフトウェア「AcuSolve」 紹介セミナー (8/29・9/19 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/Hyper/AcuSolve_seminar.htm
□ 非線形構造解析ソフト「LS-DYNA」技術セミナー
「有限要素法入門と衝撃・落下解析」(9/4 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/lsdyna/LS-DYNA_seminar1.htm
□ 統合プリポストプロセッサー「PreSys」 無料体験セミナー (9/10 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/PreSys/PreSys_seminar.htm
□ 筋骨格モデリングシミュレーション「AnyBody」 紹介セミナー (9/12 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/AnyBody/anybody_semi.htm
□ プラスチック射出成形シミュレーション「Simpoe-Mold」
紹介セミナー&体験ワークショップ (9/17 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/Simpoe/Simpoe_seminar1.htm
□ 設計者のための熱流体解析ソフト「FloEFDシリーズ」
紹介セミナー&無料体験ワークショップ (9/19 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/FloEFD/EFD-seminar1.htm
□ 統合CAEツール「HyperWorks」最適化セミナー (9/26 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/Hyper/HyperWorks-seminar.htm
□ 電磁界解析ソフト「INTEGRATED 電磁界ソフトウェア」 無料体験セミナー (10/1 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/IES/IES-seminar1.htm
□ LS-DYNAプリポストプロセッサ「Jvision」操作セミナー (10/7 東京)
※Jvision/LS-DYNAユーザ様対象のセミナーです。
http://www.terrabyte.co.jp/Jvision/Jvision_semi.htm
□ 非線形構造解析ソフト「LS-DYNA」操作セミナー (10/9 東京)
※LS-DYNAユーザ様対象のセミナーです。
http://www.terrabyte.co.jp/lsdyna/LS-DYNA_seminarN.htm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌┐
└■ エッセイ「ポジティブシンキング」———————————————
若者の自動車離れ、などと言われる昨今ですが、私の幼馴染には大の車好きがいます。
毎週のように私の家に愛車で乗り付けては、自分の車は勿論、私の車まで洗車&ワックス
をしてくれます。先日も洗車してから出かけたところ、ゲリラ豪雨に見舞われました。
「せっかく洗車したのについてないな」と私がぽつりと言ったところ、「逆だよ。ワック
スのおかげでボディーを雨から守れてラッキーだろ」とのご発言・・・なんてポジティブ
な考え方でしょうか。
どんな事象もポジティブにもネガティブに捉えることができます。そしてポジティブに捉
えていく方が、豊かで楽しい人生が送れると信じています。毎日うだるような暑さですが、
「暑いおかげで美味しいかき氷が食べられる」とポジティブに乗り切っていきたいと思い
ます。
N.Endo
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌┐
└■ 購読者アンケート ————————————————————
購読者様へCAEメールニュースについてのアンケートをお願いしております。
ぜひご協力ください。
http://www.terrabyte.co.jp/example/mailnews/mailnews_sformmail.php
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
━━━<編集後記>━━━━━━━━━━………………‥‥‥‥・・・・・・ ・ ・ ・ ・
暑いと冷たいものに頼る事が多くなり、最近すっかりお風呂上がりの「アイス」が定番になっ
ています。近頃は朝夕涼しい日もありますがまだしばらくは楽しめそうですけど、体調を崩
さない程度にほどほどにしたいと思います...
E.Ikeda
・ ・ ・ ・ ・・・・・・‥‥‥‥………………━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆ 本情報は、予告無く変更される場合があります。最新情報に関してはテラバイトHP
からご確認ください。http://www.terrabyte.co.jp
☆ 掲載されている会社名・製品名は、各社の登録商標または商標です。
☆ 掲載記事の無断転載を禁じます。文中の商標等は各社に属します。
☆ 発行:(株)テラバイト 東京都文京区湯島3-10-7 NOVビル5F 編集担当:池田 絵美
☆ 発行者Webサイト: http://www.terrabyte.co.jp
☆ Copyright(c) Terrabyte Co.,Ltd
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━