CAEメールニュース(No.2015-1)

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┃CAEメールニュース(No.2015-1)                   2015.1.20┃
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                                Terrabyte Co.,Ltd.
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【1】今月のトピック
   ╋樹脂成形プロセスCAEソフトウェアご紹介
【2】CAE技術情報
   ╋「最適化」について考える 第1回 最適化を活かすために
【3】CAEセミナー・イベント情報
【4】エッセイ
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└■ 樹脂成形プロセスCAEソフトウェアご紹介—————————————

 □ブロー成形プロセス解析ソフトウェア「BlowView」
  BlowViewは押出ブロー成形と延伸ブロー成形、2つのプロセスを対象としたブ
ロー成形シミュレーションソフトウェアです。
インタラクティブで操作性に優れたプリプロセッサを備え、設定は成形プロセス条件を
入力し、データベースから材料を選択するだけの簡便さを実現しています。

 □ BlowView機能

 ●押出ブロー成形(エクストルージョン)
┗パリソン押出し・ブローアップ
●延伸ブロー成形(ストレッチ)
┗プリフォームの再加熱・ブローアップ
 ●以下の成形についてもモデル化することができます。
 -複数ツールによるブロー成形
 -ダイギャップを調整したパリソンのブロー成形
 -プロファイル加熱されたプリフォームのブロー成形
 ●内部ソルバーは、ブロー成形プロセスの各フェーズに特化した非等温の連続体力学構成
  方程式を解きます。
  -プリフォームの再加熱・パリソン/プリフォームの膨張・パリソン形成・
   そりと変形
 ●最適化
  開口率プロファイル、ダイ形状、ダイギャップ等を変更しパリソン重量最小化や板厚偏
  差最小化の最適化が可能です。

  詳細はホームページからご確認ください。
  http://www.terrabyte.co.jp/BlowView/blowview1.htm

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 □樹脂シート熱成形プロセスソフトウェア「FormView」 
  FormViewはプラグアシストを含む熱成形、プロファイル加熱されたプリフォームやシート
  の熱成形をシミュレーションします。
インタラクティブで操作性に優れたプリプロセッサを備え、設定は成形プロセス条件を
入力し、データベースから材料を選択するだけの簡便さを実現しています。

 □ FormView機能

 ●複合母材を含む熱成形
 ●プロファイル加熱された予備成型品やシートの熱成形
 ●真空成形/圧空成形
 ●内部ソルバーは、プラスチック熱成形プロセスの各フェーズに特化した非等温の連続体
  力学構成方程式を解きます。
-シートの再加熱・シート成形・反りと変形

  詳細はホームページからご確認ください。
  http://www.terrabyte.co.jp/FormView/formview1.htm

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└■ 「最適化」について考える 第1回 最適化を活かすために

  今回からこの「CAE技術情報」のコラムを担当することになりました。実は筆者は現在
 のCAE環境に関して非常に不満なのですが、このコラムを書くにあたっては、より効率的
 なCAE環境の構築も念頭に置いて話題提供をしていこうと思っています。CAEエンジニアで
 ある限り、与えられたソフトウェアを使うだけではなく、自分で使いやすいツールをつく
 ることも必要なのではないかと思います。
  さて、CAEとは何かとあらためて問われると、それを実際に使っているエンジニアのみ
 なさんにとってはCAEソフトウェア、あるいはディスプレイ上に表示されるGUI(Graphical
 User Interface)そのものでしかないかもしれません。とくにWindowsベースのアプリ
 ケーションソフトが企業のCAE部門で導入されて以降に入社してきたエンジニアにとって
 は。例えば構造解析のソフトウェアであればGUIの所定のフィールドに「ヤング率」や
 「ポアソン比」といった物性値を入力して「実行」ボタンをクリックすれば、自動的に構
 造体の応力やひずみが表示されます。このようなCAEソフトウェアは、よくいわれるよう
 にブラックボックスとして機械的に使うことができる便利なツールということになります。
 そのようなCAEソフトウェアの中で、最近は多くの最適化ソフトウェアが提供されていま
 す。最適化ソフトウェアもブラックボックスとして簡単に使えるようになっているので、
 最適化手法についてまったく予備知識のないシロウトさんでも簡単に最適解が得られます!
 というソフトウェアのパンフレット。こんな素晴らしい世の中のどこに不満があるのか、
 と思われるかもしれません。でもそんなに簡単に最適解が得られるなら、世の中すでに最
 適化された工業製品であふれかえっているはずですよね。今はそうでないにしても、やが
 てそうなるのでしょうか。最初は自動車や家電製品といった工業製品の性能が最適化され、
 それを使う家庭生活が最適化され、交通規則などのコミュニティルールが最適化され、法
 律、経済、政治が最適化され.....。こうして世界はだんだん最適化されていくので
 しょうか。将来は最適化された完璧な「最適世界」が実現するのでしょうか。
  企業の中で実際に最適化ソフトを使っているユーザーの意見や感想はマチマチですが、
 最適解を得ることはどうもそんなに簡単ではなさそうだというのが大方の意見かなと思わ
 れます。確かに現状のデザインと比較してめざましい最適解が得られたというケースもあ
 ります。その一方で、最適解が得られたのは確かだがわずかな性能の改善にとどまったと
 か、なかなかうまくいかないとか、そもそも最適化計算の設定が面倒なので実務に適用で
 きていないということも多いのではないでしょうか。最適化計算をブラックボックス的に
 計算できるのは、実はかなり単純な問題に限られるのかもしれません。また最適化計算の
 ためにはある程度規模の大きい数値シミュレーションを何ケースも実行しなければならな
 いので、計算リソースやリモートジョブ実行環境の構築といったハード面での制約がハー
 ドルになることも多いのかなと思われます。最適化計算が一筋縄ではいかない要因という
 のはたくさん考えられますが、たぶんいちばん重要なことは、最適化のシナリオをいかに
 うまく作るかということではないかと思われます。シナリオというのは単純にいえば最適
 化の条件設定ということになりますが、実はこれが結構難しい。例えば設計変数の上下限
 値(側面制約条件)の設定にしても、その製品がどのような条件や使用環境で使われるか
 がはっきりしないと簡単に決められません。上下限値がよくわからないので、かなり広め
 の範囲を設定して計算しても探索空間が広すぎて解がえられない、ということもあり得る
 でしょう。このようにシナリオ作りということになると、たぶんブラックボックス的には
 いかなくなります。いずれにしても最適化ソフトを有効に使っていただくにはどうしたら
 よいか、ということをこのコラムで考えていきたいと思います。単なる最適化手法や最適
 化技術の紹介ではないので、タイトルもあえて『「最適化」について考える』にしました。
 今後の予定ですが、「最適化」についての古今のフィロソフィーについてのご紹介、最近
 提案されているユニークな最適化手法、最適化研究の現状と課題、最適化ソフト活用のた
 めの環境構築術などを取り上げる予定です。実用的なテクニックについてもご紹介します。
 とりあえず難しい数学や技術的な説明はなるべくしないというポリシーでいこうと思いま
 すので、お仕事の合間のコーヒーブレークのときにでも気分転換に読んでください。
                                      (S.T.)
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└■ CAEセミナー・イベント情報—————————————————-

 当社では解析ソフトをより有効にご活用いただくことを目的とし、各種セミナーを開催い
 たしております。各ソフトの操作性や機能をご確認いただく場として、お気軽にお申し込
 みください。

□ ブロー成形・樹脂シート熱成形プロセス解析ソフトウェア
  「BlowView」/「FormView」紹介セミナー (1/28・2/25 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/BlowView/seminar1.htm

□ 統合CAEツール「HyperWorks」最適化セミナー (1/30 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/Hyper/HyperWorks-seminar.htm

□ 設計者のための熱流体解析ソフト「FloEFDシリーズ」
  紹介セミナー&無料体験ワークショップ (1/30・2/25 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/FloEFD/EFD-seminar1.htm

□ LS-DYNAプリポストプロセッサ「Jvision」操作セミナー (2/3 東京)
  ※Jvision/LS-DYNAユーザ様対象のセミナーです。
http://www.terrabyte.co.jp/Jvision/Jvision_semi.htm

□ 電磁界解析ソフト「INTEGRATED 電磁界ソフトウェア」 無料体験セミナー (2/4 東京)
  http://www.terrabyte.co.jp/IES/IES-seminar1.htm

□ 非線形構造解析ソフト「LS-DYNA」操作セミナー (2/12 東京)
  ※LS-DYNAユーザ様対象のセミナーです。
http://www.terrabyte.co.jp/lsdyna/LS-DYNA_seminarN.htm

□ 筋骨格モデリングシミュレーション「AnyBody」 紹介セミナー (2/13 東京)
  http://www.terrabyte.co.jp/AnyBody/anybody_semi.htm

□ 汎用熱流体解析ソフトウェア「AcuSolve」 紹介セミナー (2/20 東京)
  http://www.terrabyte.co.jp/Hyper/AcuSolve_seminar.htm

□ 非線形構造解析ソフト「LS-DYNA」技術セミナー
  「衝撃解析とゴム材料」(2/26 東京)
http://www.terrabyte.co.jp/lsdyna/LS-DYNA_seminar1.htm

□ 統合プリポストプロセッサー「PreSys」 無料体験セミナー (3/11 東京)
  http://www.terrabyte.co.jp/PreSys/PreSys_seminar.htm

□ 「基礎構造講座」-衝撃工学の基礎-(4/14・15 東京)
  http://www.terrabyte.co.jp/seminar/strcture_semi.htm

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└■ エッセイ「安全性」———————————————————–

  例年このシーズンとなると、雪山にスキーに行ってます。
 友人と話していると、安全性の話になりました。欧米はスキー・スノーボード時のヘル
 メット着用率は約80%に対して、日本は約20%という事でした。数字の信ぴょう性は不明で
 すが、確かにゲレンデでのヘルメット着用率は低い状況です。
 そんな話をして後、皆で楽しく滑っていたら後ろからボーダーの方が、突っ込んできて私
 はスキーの板を踏まれ転倒してしまいました。その方は、「スミマセン」の言葉を残して
 そのまま立ち止まる事もせず、また私の安否確認も無いまま去っていかれました。
 今回は、転倒だけで怪我も無くすんだのですが、お金で買える安全として、ヘルメットを
 購入しようと強く感じた出来事でした。どの様なスポーツでも、お互いが楽しめるような
 マナーと怪我無く安全に楽しめるようにしたいものですね。

                                      M.Hasegawa
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└■ 購読者アンケート ————————————————————

  購読者様へCAEメールニュースについてのアンケートをお願いしております。
  ぜひご協力ください。
   
  http://www.terrabyte.co.jp/example/mailnews/mailnews_sformmail.php

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━━━<編集後記>━━━━━━━━━━………………‥‥‥‥・・・・・・ ・ ・ ・ ・
若い時には年が明けたら「春」という感覚でいたものですが、年々冷え込みが厳しく感じ、
だいぶ前から1月になってからが冬本番と思うようになりました。真冬でも年は明けている
訳で何はともあれ、また1年頑張りたいと思います。
                                     E.Ikeda
・ ・ ・ ・ ・・・・・・‥‥‥‥………………━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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☆ 発行:(株)テラバイト 東京都文京区湯島3-10-7 NOVビル5F 編集担当:池田 絵美
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