これは、落下解析におけるAI予測モデルの作成事例です。携帯電話をクッション材や段ボール材で梱包したモデルを落下させ、加速度時刻歴と応力分布をAIで予測します。入力値(設計変数)としては、梱包材の厚み、ヤング率、寸法などを使用し、評価対象(目的変数)としては加速度時刻歴および応力分布を設定しています。これらの入力値と評価対象に基づき、DesignExplorerを用いて実験計画法(Design of Experiments: DOE)を実施し、予測モデルを構築します。
設計変数と評価対象
DOE(実験計画法)は、複数の要因(設計変数)が結果に与える影響を効率的に調べるための統計的手法です。AIによる予測モデルの構築には、学習データ(解析結果)が必要となります。DOEを使用することで、全ての要因の組み合わせを網羅的に解析するよりも、少ないデータ数で効率的にモデルを作成できます。DesignExplorerは、DOEで得られた学習データ(解析結果)を用いて、予測モデルを構築します。
実験計画法(DOE)の概要
こちらは、DesignExplorerで構築した予測モデルのデモ動画です。予測モデルを構築するメリットは、既存の解析モデルを有効活用できる点にあります。一度評価が完了した解析モデルは、再利用される機会がそれほど多くないかもしれませんが、DesignExplorerを用いてAI予測モデルを構築することで、各設計変数が解析結果に与える影響を把握することが可能です。これにより、類似の解析業務に対する知見を、予測モデルという形で蓄積・活用することができます。
落下解析のデモ動画