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技術情報

 携帯電話の落下試験とシミュレーション

1. 携帯電話の落下衝撃について事前考察

落下衝撃実験、落下衝撃解析、何がわかって何がわからないか?

基本的には加速度とひずみ量を測定するが試験体形状の制約より測定できるものと測定できる位置が決まります。
必要な箇所の必要な物理量が測定できることは稀なことなのです。

シミュレーションではどこまで解析可能か?

有限要素であれば節点や要素で計算値を得ることができます。得られる物理量は加速度、速度、変位、変形量、応力、ひずみなどがあります。
落下衝撃試験では落下姿勢のコントロールが大変重要なのですが非常に困難です。さまざまな試験状況で得た試験値と、理想化した解析値の比較をおこなう訳ですからそのままで比較することはあまり意味がありません。各々の数値には各々の状況があるのですからそこの整合性を考慮して(必要な処理をしてから)比較します。

解析に用いる材料物性値には何が必要か?

解析のために材料物性データ(降伏点以降も含めたS-S線図)は取得しておく必要があります。この材料物性データ(生データ)をAnsys LS-DYNA用MATデータに変換し解析に用います。
例えば樹脂やゴム材料について言えば

(1) 樹脂材料の高速引張試験とひずみ速度依存データの取得とデータ利用ノウハウが必要。
(2) ゴム材料物性試験及び動粘弾性試験とデータ利用ノウハウが必要。
(3) 材料物性のAnsys LS-DYNA用MATデータに変換するノウハウが必要。
当社では上記(1)、(2)、(3)について有償サービスもおこなっております。ご興味ある方はお問合せください。

落下試験では何が重要となるのか?

(1) 落下姿勢制御を伴う落下衝撃試験のノウハウが重要。
(2) 加速度計測のノウハウが重要
(加速度計の取り付け方法、取り付け位置、計測データの処理方法、計測データの評価方法)
(3) ひずみ計測のノウハウが重要
(ひずみ計の取り付け方法、取り付け位置、計測データの処理方法、計測データの評価方法)
当社では落下試験機を用いた製品の落下試験サービスをおこなっております。ご興味ある方はお問合せください。

Ansys LS-DYNAによる落下衝撃解析で何が必要か?

何を確認するための解析モデルであるかを明確にしていきます。
例えば以下のようなモデルがあります。

(1) ヒンジ部の強度確認のためのモデル
(2) 液晶部分の破損を確認するためのモデル
(3) アンテナ部位に発生する応力確認モデル
(4) 携帯内部の基板に実装されているチップのはがれ確認モデル

構造系

  • 段ボール構造体の落下衝撃シミュレーション
  • 携帯電話の落下試験とシミュレーション
  • 衝撃による構造挙動の考え方
  • 材料試験

計算機

  • JMAG GPUソルバーのベンチマーク結果
  • PCクラスタを利用した解析例

流体-構造連成

  • シミュレーションによるはんだ接合の変形推定

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